2004 TOKACHI 24h DAY 1 |
十勝ですよ。 |
S耐デビューから1年経ったってことですな。 長かったような短かったような。短かった理由はその後3レースしか出てないことに間違いないでしょう。 VTECSPORTSにも書いたけど、まだ5レースなのにもう3チーム目。 普通だったら、フル参戦の決まったルーキードライバーが、後半戦に入ってやっと入賞が見えるか見えないかくらいの位置を前後しながら、S耐のオトコ達に揉まれて大きくなっていくくらいのレース数なのに、ポールを獲って2戦連続で表彰台に立ってシフトレバーをヘシ折ってタイヤメーカーのワークスチームの助っ人になったりして、いったいナンなんでしょうかコレは。 普通なら3年くらいかかるところを、たった5レースで突っ走ってるから長く感じるのかもしれません。 それも一興。 |
さて、今回のチーム体制はといいますと、エントラントがクムホタイヤモータースポーツ。車名がクムホ・エクスタS2000です。なんかいつもチーム紹介ばっかり書いてるような気がするなあ。 前にもどこかで書いたけど、今回のネタ(失礼!)は何といってもペアドライバー! ツヨシさんはカート時代にイタリアのビレルワークスで世界選手権をやってて、日本人唯一(たぶん)のポールポジションを獲った人だし、WADA−Qさんはマカオと連続開催だった富士のインターF3リーグ(1990年)で、マカオでオトコ対決を済ませたシューマッハ&ハッキネンと走った人です。 そんなグレイトドライバーズとミラージュ東北チャンピオン、シビック東北チャンピオン、S耐SUGOでポールポジション、シフトレバー1本粉砕のオレが組むことになるとはね〜。 乗せてくれたオーナー兼監督の秋山さんありがとうございます! もちろん応援してくれてるみなさんもありがとうございます! |
そしてやってきました勝負の時(笑)。 木曜午後に走行開始して、金曜もテスト。予選がなくて、土曜の昼から決勝というスケジュールです。 まずはツヨシさんが軽くマシンチェックをして1分32秒8。今回は24時間ということもあって、テストから決勝を考えてエンジン回転を8000回転にセーブ。一発はマシンに負担をかけるだけだから、テストで飛ばしても意味はないってことですな。 でもツヨシさん、十勝がまったく初めてのわりにはかなりいいタイムで、マシンは至極順調です。タイヤの特性か、得意なコースと不得意なコースがあるらしいんだけど、十勝は相性がいいみたい。 ホントはオレの出番は最後の最後のはずだったんだけど、チームの計らいでツヨシさんチェックの次に早速乗せてもらえました。 初クムホタイヤの印象はというと、ケース(構造ね)の剛性がムチャクチャ高くて、表面のグリップ感があんまりない。ベタベタじゃなくてサラッとしてるカンジです。 だからグリップしてるぞ〜って雰囲気はないんだけど、ケース剛性の高さを活かして、ステアリングを切った瞬間にヒュン!っとフロントが旋回するカートみたいなタイヤです。油断して乗ってるとビックリするよ。リアも基本的に同じ傾向で、ある程度まで荷重をかけるとスパッと滑り出すのがちょっと難しいんだけど、ソコを精密にコントロールできれば速いというふうにオレのマイブレインは分析しました。 いきなり乗ってタイムは1分33秒2。レギュラーのツヨシさんからコンマ4落ちだから、初ドライブとしてはボチボチでしょう。 初走行はこれで終了。 2回目の走行はオレが先に出て1分32秒2をマーク! さっきと同じタイヤのはずなんだけど、ちょっと冷えるとぜんぜんいーじゃん! つまり、熱が入るとちょっと変化が出るってことなんだけど、落ちても33秒台だから、他に比べれば十分速い。 大変失礼ながら、クムホタイヤにここまで戦闘力があるのはウレシイ誤算でした。やっぱり開発してるドライバーがいいんだよね〜。 |
そして期待のエースドライバー、WADA−Q選手の登場です。 タイヤ新品、ガソリン満タンで1分31秒8! うっひょ〜! さすがに速え! でもS2000はガソリン満タンでも、トラクションが上がってあんまりタイムが落ちないから、ニュータイヤということを考えるとタイムはだいたい同じくらい。 いきなり乗ったチームでレギュラードライバーとほとんど同じなら、きゅうじゅってんってとこでしょうか。 あーよかった。 決勝で24時間マシンをもたせる作戦なんかもいろいろ聞かれたりして、けっこう早いうちにちゃんと助っ人として扱われるようになりました。ただの第三ドライバーじゃなくてね。 この時点でライバルはスプーンさんちのS2000か、ベルノ東海ムーヴのインテか。スプーンはもちろんみんな知ってるだろうけど、ベルノ東海ムーヴのメンテナンスはなんと古巣のG−SPORTS。去年の十勝で乗せてもらったとこです。 ライバルチームはみんな前にいたとこという非常にやりにくい展開になってしまいました(笑)。 |
そして十勝といえば夜。S耐で唯一の夜間セッションがあります。 夜といえば国分町、じゃなくて心眼。視覚に頼ってコースを見るのではなく、心眼でコースを感じる! だって見ようと思っても見えないし。 ここで出ましたオトコ、WADA−Q選手の真骨頂!スプーンS2000を1秒以上ブッチギッてのトップタイムだ! ここでもやっぱりツヨシさんがマシンチェックをして、すぐオレに交代。オレだって2位くらいのタイムを出してたのに、WADA−Qさんはいきなりトップタイムだかんね。 WADA−Qさんは間違いなくコースを見てないで心眼で走ってるでしょう。たぶん昼間もあんまり見てないと思います(笑)。 しかもベストラップを出した直後にコースアウトしてエアジャッキを破損! タイムはほとんど同じなのに、いろんな意味で完敗です(笑)。 オレはちょっと上手く走ろうとしすぎて心眼を忘れてました。決勝は気をつけないとね。いちいち眼で見てたら24時間ももたないから。 とにかく無事に終わってマシンも好調。ホントはあまり走らせてもらえないハズだったんだけど、一番走らせてもらいました。ツヨシさんありがとうございます! 夜間セッションが終わり、監督&ドライバー&キャンギャルは帯広の街に消えていきましたとさ。 |
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