DAY7ーPART4
彫心鏤骨


The 33th ADAC Zurich 24h Rennen Nurbuegring A1クラス正式結果です。

1位 Chiristian Tschornia組 Suzuki SWIFT GTR 105周 24時間03分22秒186
2位 Manfred Siek組 Suzuki SWIFT 105周 24時間04分18秒717
3位 Dietrich Dimmer組 VW POLO16V 100周 24時間02分32秒934
4位 KURAGON組 Toyota YARIS  92周 24時間00分54秒196
5位 Manfred Heise組 Suzuku SWIFT GTI  85周 24時間01分39秒310
6位 Tomas Sjoo組 Mini COOPER  85周 24時間09分47秒702
ーーーーー 以上完走 ーーーーー
Udo Bonin組 Citroen AX SPORTS  80周 18時間28分40秒509
Niklas Johanson組 Mini COOPER  51周 24時間09分47秒715
Walter Kaufmann組 Mini COOPER  42周 16時間49分48秒633
Kari−Heinz Teichmann組 Suzuki SWIFT  25周  5時間40分29秒084

クラス10台中完走は6台。
「完走すれば入賞(たぶん)」という予想は完璧にその通りでした。すげーなオレ。自分が4位まで上がったことだけが予想外でした(笑)。

予選で1分遅いマシンでよくここまで上がったもんだ! これが24時間レース! そしてこれがニュル! ビデオやゲームのバーチャルの世界では絶対にわからない、ニュルブルクリンクの姿です。

奇しくも明け方トラブルでリタイヤしたFALKEN GTーRを1周上回る周回数でした。

総合優勝を狙ってるチームでもヴィッツに負けちゃうのがニュルのレースです。

さあ表彰式だぜ!



まあ見てくださいよ、この表彰式。会場をドカーンと作って、出たほぼ全チームが集まってお祭り騒ぎ! 暫定表彰で終わりの日本のレースとは全く違います。レースの中でもニュル24時間が特別なのかもしれません。

コース上ではいろいろあっても忘れてみんなで飲んだり食ったり(笑)。

各クラス上位3チームが呼ばれて(クラスの数が多いからすごーく長い)、トロフィーをもらいます。あとひとつだったけど、まあ今年はこのへんでカンベンしてやる! また来いってことですな。

撤収作業で出遅れたオレたちをテーブルに呼んでくれたのが、同じピットでシビックを走らせていたFLEPER MOTORSPORTS。

「そんなところで何やってるんだよ、
カンパ〜イ!」「オマエらも入賞したのか、カンパ〜イ!」「日本から来てよくがんばったな、カンパ〜イ!」とりあえず乾杯!


右から岸本さん、藤岡さん、テッツァ組の山下さん、そしてオレ。レースが終わってからこんな表彰式(しかも全チーム参加!)なんて、すごいを通り越してショック受けるなあ。日本のレースはやってる人だけが面白い遊び。こっちのレースはちゃんとしたステータスのあるイベントです。

残念ながらヴィッツ組はまた今度(?)の表彰式ですが、Å2クラス優勝のD−Rights Racing with TOYO TIRESを忘れるわけにはいかんでしょう!

とってもうれしそうな大井さんでした。S耐は負けないぜ!

クラゴンがとってもお世話になっているニューズ出版さんのレブスピード誌で「プロジェクトN」というニュル参戦の連載をしてたの覚えてるかなあ。知ってる人ばっかりだったんでとっても嬉しいんだけど、知ってる人だからとっても悔しい表彰式でした(笑)。

スイフトスポーツでサーキットを走るところからはじまって、FIA仕様に改造してニュルへ挑戦! そんな壮大な計画のゴールが優勝、しかも市販ラジアルで優勝なんて、すばらしい結果です。

さらに、職業ドライバーは一番左のニキ・シェレさんと大井さんだけで、右のサトウ編集長とデカトー(でかい加藤)さんは本業を別に持つハイアマチュア! 資金繰りも時間を作るのも大変だったはずだけど、情熱があればここまで来られる! アマチュアの頂点を極めたふたりです。

そして忘れちゃいけないのがヴィッツ組でご一緒したこのふたり! 岸本さんと藤岡さんもアマチュアながら、一度もクラッシュなしの見事なドライビングでした。

確かにレースに関してはオレがチームをひっぱる立場でしたが、M氏の不備に次ぐ不備をカバーしながら、完璧にオレの指南どおり走れたというのは、おふたりのドライビングに対する意識の高さ! 才能や経験を超える能力ってあるんですよ。

勝負はラスト3時間の意味をちゃんとわかって、自分の仕事をしっかりしてくれました。今回の入賞は岸本さんと藤岡さんのおかげといっても過言ではありません。100点満点のハナマルをあげましょう!

24時間レースは十勝で何回もやってるけど、今まで無傷でゴールまで行ったことは一度もありません。それがニュルで無傷(笑)。人生って不思議だな〜。スペアパーツが何もないから、バンパーでも落とした日にゃ途中で拾って来ないとピットインもできなかったけど。


表彰式のあとはバイキング形式で食事会。もうタメイキしか出ません。

片付けの続きもあるんで、メシもソコソコにガッツリ食ってピットへGO! 寝袋とかを持って帰るアレなんで、かさばるものは全部現地の人にプレゼントしてきました。


チェッカーのときは
晴れ。片付けの最中は。表彰式はくもり。そして最後にまた晴れ
ニュルの天気は最後まで極東の地から訪れたオトコたちを翻弄してくれました。

以上でニュルブルクリンク24時間レースの公式スケジュールは全て終了!

カート時代から数えれば150回くらいよーいどんをやってるけど、これまでのレースの中で
一番困難で、一番メチャクチャで、一番がんばって、一番楽しいレースでした。

この経験を心に彫り、骨に刻んで。


また来るぜい!



DAY8