親方オーリンズ | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
クラゴン部屋ロードスターがオーリンズサスキットを装着しているのは、弟子のみなさんならご存知でしょう。特に四季場所では全員がその変幻自在の挙動を親方走見で体感しているはずです。そんなクラゴンお気に入りのオーリンズを、クラゴン部屋で販売することになりました! とはいえ、ウチはしがないドラテク鍛練場ですから、パーツを専門で扱うショップさんほど安くすることはできません。値段が最優先の人は量販店さんへどうぞ。また、車種ごとの特殊なデータがあるわけでもないので、手っ取り早く速いクルマにしたい方は、やっぱりチューニングショップさんへどうぞ。 では、しがないドラテク鍛練場で何ができるかというと、ドライビングスキル、ドライビングスタイル、クルマにあわせたズバリ、現車セッティングができるのですよ。現車セッティングとは主にエンジンのチューニングで使う言葉で、ECUをなどのパーツをただ付けるだけではなくて、エンジンの個体に合わせてガソリンの噴射量などを調整することで、最も性能を引き出す方法です。 アシだって同じように、付けるだけじゃなくて、最後の微調整をすることで、本来の性能を引き出せるようになるわけです。その意味では、レーシングカーは全て現車セッティングの繰り返しで仕上げていくので、走行会に参加するみなさんがサスキットをポン付けするだけで、性能をフルに引き出すのはまず無理でしょう。 クラゴン部屋に来てもらえば、どんなアシでも大まかなセットの方向性などは指南できます。ただ、クラゴンが知っているスペックなら、さらに細かいピンポイントのセッティング指南をすることが可能です。例えば、減衰調整を何段動かすとどれだけ変化するか、全メーカーの全モデルを覚えるのはさすがに無理(笑)。親方オーリンズなら、より短時間で良い状態に仕上げることができます。 しかもオーリンズはオーバーホール&仕様変更が可能なので、初期投資は高くても長く使うことができ、上達して走行ステージが変化するのに応じて仕様変更することもできます。オーリンズの標準仕様はカタログ掲載の全車種販売可能で、NA/NBロードドスターのみ、より荷重変動・荷重移動を体感しやすく、それでいてコントロール性を上げたSPEC上達と、鍛練を最優先にさらに攻めたSPEC上等の2種類を用意しました。 NA/NBロードスター以外の車種に関しては、SPEC上達もしくは上等相当のセットアップにしてデリバリーすることも可能です。 これまでクラゴンがクラゴン部屋で乗らせてもらってクルマは延べ1000台オーバー。車高調だってオーリンズはもちろん、アラゴスタ、クワンタム、HKS、クスコ、ZEAL、エナペタル、ビルシュタイン、GAB、無限、SHOWA、SPOON、NISMO、TRD、オートエグゼ、テイン、RG、JIC、LUCKなどなど、チューニング誌を見れば載っているモデルは網羅しています。この中には弟子のみなさんご存じの通りタダでもいらないモノもあるし、ショップオリジナルになった途端にオハナシになってしまうモノもあります。それだって乗ってはじめてわかることです。 この膨大なデータに加えて、ニュルブルクリンクで乗ったレーシングカーでの経験値もプラスし、一般道の移動からクラゴン部屋での使用にまで耐え得るようにセットアップしたのが親方オーリンズです。ただのストリート用やただのサーキット用だと思ってもらっちゃ困るんだな。 クルマは移動も含めて長い時間を共に過ごすものです。その時間をいい状態で乗るか、中途ハンパな状態で乗るかでは、ドラテク上達に差が出るのは当然ですし、何より楽しい時間が長いほうがいいじゃないですか。親方オーリンズのデリバリーは「好きで乗ってるクルマなんだから、目いっぱい楽しもう」というクラゴン親方からのメッセージでもあります。 ドラテク上達応援期間として、特別定価でのデリバリーを2009年いっぱいまで延長しました。 |
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さて、ここからはクラゴン部屋ロードスターの話。 けっこう前の話になっちゃったので改めて書きましょう。 コンセプトは以下の通り。 ■一般道快適 ■全天候型 ■コーナリングが楽しい ■荷重移動、荷重変動を勉強できる オレがクラゴン部屋の移動に使う以上、雨の日も風の日も、場合によっちゃ雪の日も走れないとダメ。しかも車高が低くてガソリンスタンドに入れないとか、車庫の出入りのたびに擦るのを気にするのがキライなので、車高はソコソコ。そんでもってサーキットの使用に耐えて、しかも楽しいというのが目指したところです。 オレに言わせりゃせっかくのロードスターなのに、車高低すぎ、ストローク無さすぎ、荷重移動もヘチマもない状態で乗ってる人があまりに多いだけなんだけどね。いまどきレーシングカーだってそんなに硬くないっちゅーの。レーシングカーがどれだけボディ補強をしてて、どれだけスリックタイヤのグリップがあるのか知らないで、スプリングの数字だけマネするのが典型的なド素人さん。だいたい硬けりゃボディを痛めつけるんだから、そんな状態で乗ってる時点でクルマ好きなんて片腹痛いぜ。 あとやっぱり大切なのは、ドライビングが上達するかどうか。 サーキット用のサスキットなんかは、タイムを出すためにストロークを規制して、荷重変動を少なくしてます。結果として4輪のグリップが安定してるから、高い速度を保ってコーナーを曲がれる、というわけです。タイムだけを考えればこれでいいんです。でも上達するかどうかというと、そうじゃないんだな。 せっかく安定しているコーナリング性能を、雑なステアリングワークや、雑なペダルコントロールや、雑な速度コントロールで消化している人が多い、いや多すぎる! どう見ても失敗してるコーナリングなのに、コースアウトしてないから、スピンしてないから、クルマは安定してるから、それでOKになっちゃう。しかもやっぱり心理的に自分は上手いと思いたい面もあるわけで(笑)、なかなか下手な自分を認めたくない。失敗に気づかなきゃ上達するのは不可能です。 だからクラゴン部屋の「SPEC上達オーリンズ」は、荷重変動がちゃんと起きて、失敗を失敗とわかるようにしてあります。まず現実を受け止めるのが大切なのだ(笑)。そしていずれは、荷重変動じゃなくて荷重移動を積極的に使って、ヨーコントロールとか、Z軸コントロールとか、よりハイレベルなドライビングを身につけてくれればいいなと思ってます。 つまりクラゴン部屋の弟子専用。バッチリだぜ。 オレも最近まで気付かなかったんだけど、プロは例えば1cmしかないストロークの5mmとか3mmとかを感じて、コントロールできるんです。 でもそんなのは普通の人はできないわけで、1cmストロークしないとわからない人にとっては、5mmや3mmは無いのと同じです。そうすると突然滑ったとか、突然スピンしたとかいう話になるんだけど、実際には感じられてないだけで、ちゃんと前兆は出てることがほとんど。 もし1cm動かないとわかんないんだったら、3cmストロークするようにしてあげれば、挙動がつかめるだろうし、もしかしたらコントロールもできるかもしれない。少なくともコントロールできる可能性は出る!! こんなことも考えて開発しました。 だから、「カッコ優先で車高を下げたい」「とにかくタイムを出したい」という人は絶対に買わないでください。そういうご要望はロードスターの専門店さんへどうぞ。オレの知っている中では特にRSアイザワさんとD−テクニックさんをオススメします。どちらもロードスターのプロショップとしていろいろな要望に答える豊富なデータをお持ちです。オレはドライビングのプロなので、ロードスターを使っていかにドライビングを楽しむかということしか考えてませんのでご注意を。 こんな考えで作ったものを気に入っていただけるようでしたら、現役のレーシングドライバーが自分のクルマとして合計2万5000km走って、絞り出した性能を存分に堪能してください。 2007年12月 クラゴン |
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SPEC 先入観を持たれたくないのでヒ・ミ・ツ。 ハッキリ言って柔いです。アシを換えた実感は他のモデルと比べてとっても少ないです。減衰調整で硬くはできますが、サーキットでタイムが出る仕様ではありません。またアシの良し悪しの判断は、個人的な感覚や、これまでどんなアシを使ってきたかによって大きく変わります。絶対に万人に合うという仕様ではありません。お求めになる際にはその点十分にご注意ください。 あくまでもクラゴンが使うならこの状態というスペックです。 |
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テストステージ ■スポーツランドSUGO ■リンクサーキット ■ツインリンクもてぎASTP ■もてぎ南コース ■筑波サーキット コース2000 ■筑波サーキット コース1000 ■仙台ハイランド ■SSパークサーキット ■首都高速、第三京浜、東北道、常磐道、関越道、北陸道、東関道、京葉道(もちろん全て制限速度内!) ■一般道〜サーキット合計で約2万5000km |