筑波雨錬の指南
訓練された弟子のみなさんの熱いご要望にお応えして今年も開催の筑波雨錬です。
ウエット路面が苦手、雨のサーキットはちょっと怖い、そういう方は多いと思います。一方で、雨で速いレーシングドライバーは、本当に速いドライバーといえます。アイルトン・セナ、ルイス・ハミルトン、セバスチャン・フェッテル、今ならマックス・フェルスタッペン。全員がウエットを得意としています。
それはなぜかといえば、本質的にドライビングが上手いから。
グリップの高いドライのサーキットなら勢いでタイムが出ることもあります。が、ウエット路面では本当に上手くないとタイムは出せません。
しかも雨の量によってグリップは違うし、降り方が変わればグリップは変わります。ドライ路面ならブレーキングポイントを覚えたり反復練習で何とかなっても、ウエット路面では本質的にドライビングが上手くないといけません。そこのハードルの高さと、サーキットでのリスクの高さが、ウエット路面への苦手意識にもなると思いますが。
苦手なら練習すればいい。クラゴン部屋の基本姿勢は走ってナンボです。
それも安全な場所で、攻略法を知ってから。
考えてもしゃーないです。走るしかないです。ドライのときよりグリップが低いなら、その低いグリップに合わせてドライビングをすればいいわけですよ。そのためにはいくら考えてもダメです。走るのが一番。
親方がニュルブルクリンクで変態的なドライビングだと言われるのはだいたい雨のときです。
でも雨だから本気出してるわけではなくて、ドライもウエットも同じです。できるだけ限界を使う。以上。こっちは普通で、みんなウエットで遅くなるだけですよ。ニュルブルクリンクのジモティーなんだから、ウエットでも同じように速く走ればいいのにネ!
というのはプロのレベルでも無理なので、みなさんが雨錬で稽古をすると、それだけ効果が大きいといえます。
ASTPのツルツル路面は本当にツルツルなので、アスファルトに水をまく雨錬は、より実践的なウエット鍛錬です。かのアイルトン・セナは「雨は天がくれた最高の練習場だ」と言ったそうですから、気合いを入れて取り組むといい鍛錬の場になることでしょう。
基本的にはウエット路面でツルツルするだけなので、そこまで気合いをいれなくても大丈夫ですが(笑)。
梅雨時ですから雨が降ればそれでOK。雨が降らないときのために、散水車の予約もしてあります。散水車なら、狙ったところだけウエットにできるし、それはそれで面白そう。実は雨が降らないときのウエット区間もちゃんと考えてあります。
ウエット路面もオーバーステアと同じで、ある程度は練習あるのみです。より安全により楽しくなるように、ウエットドライビングへの理解を深めていく方向で行きましょう。その意味ではいつものクラゴン部屋と同じです。車種、駆動方式、ドライビングスキルを問わず、誰でもOKの稽古です。
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稽古レベルは超入門〜初級の基礎編
ウエットの稽古というと難しいと思われそうなので書いておきましょうか。ウエット路面のぶん、いつもよりも多めに安全性を確保します。なので、稽古レベルとしては、超入門から初級の基礎編です。スピンしてもまず大丈夫な、スピン前提のコースを作りますのでそこはご心配なく。ただし、もちろんどこまで行ってもぶつからないということはありませんので、先に説明をガッツリとします。守ってもらえれば大丈夫です。
超入門稽古が満員で行けなかった、すごく行きたかったけどちょっと遅かった、稽古名にひるんでしまったけど行っておけばよかった(笑)、という方はこの機会にだうぞ。
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お約束
・クラゴン親方と藤田所長の指示をよく聞いて、守ってください。
・わからないことがあったら、どんなことでも遠慮なく聞いてください。わからないまま走ると危ないです。
・フリー走行のスタートのタイミングは安全最優先で! 楽しく走るために安全第一でよろしくお願いします。
・ダメだと思ったらフルブレーキ!! ヘタに修正するほうが危ないです。何事もあきらめがカンジンなのだ。
ドライバーの準備
・ヘルメット(フルフェイス推奨、工事用などは不可)、グローブ(軍手は不可)、長袖長ズボン(肌の出ない服装)。
・記入したエントリー用紙。当日記入の場合は印鑑をお忘れなく。
・準備は1週間前にすませて、前日は早く寝ましょう。
クルマの準備
・タイヤ、ブレーキパッドは半分以上のものをご用意下さい。あまり減らないとは思いますがいちおう。
・ブレーキオイルはDOT4にしておいてください。
・ガソリンはできるだけ満タンに近い状態でお越しください。
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