2012 最初のあいさつ


去年はおかげさまでレースの結果も出したことだし、これまで好き勝手にやりすぎてきたオレですから、そろそろ人のためにアレしてもエエんでないかと思いまして。

2012年はブッ込みイヤーです。

常識の無さと行動力はブッチのレーシングドライバーですから、「レースに出たい」という唯一の人質(笑)がなくなりゃ、そりゃ何でもアリですわ。SP7の準優勝でも何の音沙汰もないですから、もう日本のチームから声がかかることもないでしょう。はっはっは。

だが断るを楽しみにしてたのに、それだけが心残りです(笑)。


コレにオレが乗ってるんだからなあ。そら生き方も変わるってもんですよ。

そんなわけで、クラゴン部屋の現場ではブッ込んできた部分を、ある程度オープンにブッ込みます。

これまでも聞かれれば答えてきたことでも、より弟子のみなさんに明確にわかるようにしようかなと。

オレと所長で「コレがいいよ」って言ってきたのは、「コレ以外は全部とは言わないけど、けっこうダメ」ということです。そこをもっとわかるように、だいたいダメなところの原理を解説していくことになるでしょう。

いちいちダメなパーツやメーカーを挙げることはありません。それはクラゴン部屋で。でないと「ずっと使ってるのに悪いわけがない!」みたいなのが出て来るから。ずっと使ってるなら良し悪しわからねーべさ(笑)。

前にどっかで書いたけど、教わる姿勢ができてない人は知らんでよろしい。そんなに甘くねーから。

それはいいんだけど、クルマ業界が厳しい厳しいという中で、クラゴン部屋が満員御礼連発なのは、原理原則を外さずに本当のことを指南してきたからだと思っています。オレの場合はユーザー=弟子のみなさんですから、誰のおかげで成り立ってるかすぐにわかるからね。

クラゴン部屋もニュル挑戦も、成り立ってるのはみなさんのおかげです。だからオレはそういう人のためになるようにアレします。需要と供給といえばそのまんまですか。

でもホントのクルマ好きの需要に対してちゃんと供給してるところが、今どれだけありますかね。

やっぱり現場は厳しい。どっかのメーカーがスポンサーについてるからって、そこのを薦めるようなことすると、みんな一気に離れるでしょう。離れるんですよ。知らない人はこの機会に知っておいてください。業界の都合を優先するとユーザーはドン引きします。

今、この時代にクルマ遊びをしている人は、とってもインテリジェントです。ただ走るだけじゃなくて、明確に上達したい人は多いし、クルマに関しての知識も豊富です。ただのクルマバカではないですから、供給する側の質も問われます。

そういうディープなクルマ好きに喜ばれなければ、そこまで行ってない人を引っぱるのは到底無理でしょう。

流れを作ってこそプロ。オレなりに危機感を持ってやってますよ。



そしてもうひとつは単純な話で、オレはみなさんのクルマに乗るってことです。

言い換えれば、弟子のみなさん本人とオレしか乗らない。他の人にとっては、どこまで行っても他人事です。

他人事だったら、誰かの顔色だとか、アレの風向き(笑)だとか、人の評判とか気になるだろうけど、自分が乗るとなったらそうはイカンでしょ。誰よりも踏みさらしてるオレが、そうだと言ったらそうなんです。文句がある人はオレより踏んでから言ってね。

だいたい腕が悪いヤツほど口でいいこと言うんだよね。わかんなかったりビビッてんなら表に出て来なさんな。オレが尊敬するみなさんは腕が最高で口は最悪(笑)。まさにオトコです。

モノの良し悪しにはまず安全上の問題があるし、時間とお金を使って来てくれる弟子のみなさんには、やっぱり楽しく走ってほしい。

なのに、それ以前にダメなチューニングに足を引っぱられることも多くてさ。

もちろんみなさん免許を持ってる大人ですから、自分で選んだことには責任を取れるでしょう。という前提にしても、雑誌は紹介しっぱなし、ショップは売りっぱなし、あとはユーザーでってのはちょっとあんまりだべさ。

その状況があんまり変わってるように見えないので、もうある程度こっちから情報をだして、間違えないように、間違える前に疑問を持ってもらうようにします。もちろん最後に選ぶのはみなさんですが、クラゴン部屋で軽く「そういえばアレってどうなんですか〜」くらいの話は遠慮しないでいいですから。

勘違いしてほしくないのは、オレが嫌いなのはダメなパーツであって、買っちゃった人には罪はありません。いや、ちょっとはあるときもあるか(笑)。激安タイヤとか。

どんなクルマでもクラゴン部屋では必ず最後までセットアップに付き合います。予算がないなら今あるモノのセットアップで何とかする方法もできるだけ考えます。まるでダメで買いなおすしかないときは、そう言うからあきらめてください(笑)。

なので、「このクルマで行ったら親方がスタンド発動しちゃうかな」という心配は不要です。むしろ、マイカーの状態に自信がない人ほど来てほしいです。早くイイ状態になった方が、クルマは楽しいから。聞くは一時の羞恥プレイと言うではありませんか。

まわりには金勘定の苦手なレースメカニックだってそろってます。そういうメカさんたちは、オレと共通の言葉がありますから、セットアップが本人の知らないところで勝手に進むこともあります(笑)。使わにゃ損だべ。

クラゴン部屋は親方と弟子です。「全損上等です!」くらいの勢いでバッチ来いです。


楽しくなれば走る機会も増える

走ればモノも売れるから業界も潤う。

お金がいるからみんな気合いを入れて働く。

日本が元気になって1、2、3、ダァー!!


今年はコレですな。

というわけで、今年はブッ込みイヤーに、と言いたいところですが、すでにブッ込んでます(爆)。

■なぜ車高を下げてはいけないのか

■なぜ硬いアシはダメなのか

人員と予算のないところは神出鬼没のゲリラ戦と決まっております。

パーツ品評会のSNSでここまでやったら主砲斉射ってなもんでしょう。でも思ったより話の通じる人が多くて、なかなかいい傾向です。ページのアクセスを見ると、両方あわせて1万5000人くらいにご覧いただいているみたいなので、いつ閉鎖しても問題ナシ。

まあオレも原稿書けば原稿料をいただく立場ですから、反論すると残念な人に見えるようにキッチリ書いておりますが(笑)。自衛手段としてその程度はいいべ。でも敬意を持って別のご意見をぶつけてもらうのは大歓迎です。

さらに所長にも2ブッ込みいただきました。

■インチアップするとエアボリュームが減るというのは間違いでは?

■ロープロファイルタイヤになるほど剛性は低い!?

ドイツ語で言うとツヴァイマールブッコミあざーす!!

さすが所長、かなり脳ミソをアレしないと、カプートしてしまうほど激しい鍛錬プレイです。そこらのゴミみてえなアレとレベルが違うぜェ。

オレがちょっと難しかったのは、まずインチアップする気がサラサラないこと、タイヤ幅を広げる発想がないこと、そしてインチアップでエアボリュームが減るという話を聞いたことがなかったこと。

興味ないことは知らない全損親方(笑)。

ロープロ〜の話は前半が原理原則パートで、後半が完全にブッ込みパートです。

両方読まないとアレなので、みなさん必ず最後まで読むやうに。


今年はこんなカンジでアレしていきますので、みなさんどうぞよろしく。今年も楽しくアレしましょう。