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タミヤバギーチャレンジ



また行っちゃったなあ。


わざわざ静岡まで行く必要がどこにあるのかは別にして、行っちゃったもんはしょうがないからレポートでもしましょうか。自慢話しかありませんのでご注意を(爆)。

今回挑戦したのは昨年に続いてのバギーチャレンジ。今回開催のクラスはミニラリー(だったっけ?)、タムテックギア(ホーネット、マイティフロッグ、フォックスなどの歴代オトコモデルをA4サイズで再現したモデル)、そしてオレとすっかり恒例の元全日本ドライバーのバカバヤシがエントリしたのは前回と同じ4WDバギーのクラスです。

1月は寒いからエントリーが少ないんじゃないの〜? なんていうぬるい予想を覆し
エントリーは82人。前回50人くらいだったから1.6倍の大幅増で、エントリーの時点でAメイン進出に黄色信号が。しかも今回は前日に別のレースがあったため、事前練習は一切なし。ついでに走らせるのも前回の決勝以来3ヶ月ぶりというナメ切った展開です。でもオレがバギーチャレンジのAメイン進出を目指して毎週練習してたりしたら、それはそれでマズイでしょ(笑)。

前回ボチボチの走りだったからセッティングの変更は一切なしで、ダンパーオイルだけ新品に入れ替えて終わり。いいところはそのままにしておくのもセッティング。イジリ倒してワケがわかんなくなっちゃう人は多いんじゃないの〜?

ただ前日の雨で路面のグリップが少し高く、フロントが引っかかってオーバーになっていたので、フロントのスプリングを硬くするのと同時にちょっとダンパーを立てて、リアスプリングを柔くして、フロントを逃がしつつリアのトラクションが出たらいいなセッティングに変更しました。

予選前のわずか2分のフリー走行でここまでできるのが
さすがオレ。この根拠のない自信がないと、いいところまで換えて自滅してしまうんですよ。

パッと見でかなりトーアウトがついてるけど気にしないのだ。

ビレルのトーションだって
トーアウト1センチが速かったんだから。カート関係者にしかわかんないけど。


そして予選1回目。

アウト側スタートだったにもかかわらず、完全に素人とは思えない(笑)リアクションタイムで、1コーナー大外狩りでトップに浮上! リアクションタイムはスタートの反射時間ね。その後はブッチギリモードに入って…というところまでは良かったんだけど、細かいミスが何個かあって、あまり納得いかずに終了。1回目はこんなもんという表現もできますが、「1回目限定でなんとかAメインじゃないの?」と思っていたんですよ。

そしたらトップでやんの(笑)。



82人中のトップってココッスよ!

もーどーなっとるのっていう場所だよねえ。しかも2分間走ってわずか0.25秒差というギリギリ加減がオレにピッタリ(爆)。

苦節1年(短いな)、「クラゴン部屋」がトップに君臨しました。


それもペイントに失敗してウイングはパリパリ。防塵のために貼ったマジックテープは塗装ごと剥がれ、10年前のサーボと受信機は存在感を主張するあまり、ボディに入りきらずガムテープを使ってボディを固定しているアリサマで、です。


やっぱり基本はガムテだな。


他の参加者さんのマシンと比べるとよくわかるなあ。ついでにブルーアルマイトのパーツは全部オプションパーツ。クラゴン号がいかに金をかけていないかがわかるでしょう(笑)。掲載の許可を得ていないので、持ち主を特定できそうな部分はわざと隠してあります。

ついでにモーターのナラシもしてなければ、ブラシも換えてないし、買ってつけてそのまんま。バッテリーは再新型のニッケル水素3700ミリアンペアに対抗し(?)、なつかしの1400SCR!

「これでトップはみんなに土下座したほうがいいね」とは予選1回目40位のバカバヤシの弁です。

全てはオレの溢るる才能のなせる業でしょう。



そんでもって予選2回目。

このままトップにいられるわけはないし、自分でもまだまだ行ける手応えがあるくらいだから、タイムを更新する人が多ければ1回目トップから2回目でAメイン脱落という激烈にシュールな展開も…。

プレッシャーが妙な方向に働いたのかスタートがまた決まり、後列スタートから前列と後列のちょうど間というナイスな位置で1コーナーへ。スルスルと2番手くらいまで上がったのは良かったんだけど、そこから見事な凡ミスを連発(笑)。しかも運の悪いことに、バックしなきゃいけない止まり方を何度もしちゃって、タイム更新どころか同じ2分の周回レースで12秒も遅いタイムでした。

オレが走る直前に他の人の予選を見たら、実は他の人もけっこう更新できてなくて、Aメインが確実っぽかったんですよねえ。そこにタイムを更新した人がいたもんだから、ついトップを狙いに行ってしまいました。まあいいでしょう。

そして2回の予選の総合結果がコレ。


4秒速ければポールポジションで、4秒遅かったらBメイン落ちというシビレル予選でした。あの走りで4秒差だったら今回はポール獲れたな。でもAメインギリギリくらいまでは落ちてると思ってたから、ちょっとうれしかったりして。

レースは結果が全て。タラレバよりも予選3位の自己ベスト更新を喜びましょう。

バカバヤシは40位から27位へジャンプアップして見事Cメイン進出! バギー2レース目でこれだったらたいしたもんです。


決勝はちょっとだけ不利なアウト側スタート。でもこの日はスタートが絶好調だったから、ここだけの話、バリバリに
狙ってました。



スタートは予選以上のリアクションタイムで超完璧! 2位に並びかける文句なしのロケットスタートでした。なのに1コーナーではなぜか4位(笑)。やっぱりね、Aメインはみんなバッテリーとかモーターとかアンプとかにちゃんとしたモノを使ってるんですよ。ランダムに組み合わせが決まる予選ではそうでもなくても、速い人だけが集まった中で比べたらやっぱりモノの差は出ます。

接触を避けるためにアウトに逃げたらそのままグリップしない路面に乗って5位へ転落。

あ〜あと思っていたら、イン側で
ダークインパクトの山ができていて、2位に浮上! ごっつあん!

そしてジャンピングスポットで2位の人がオトコになり、何を血迷ったのかS字のラインが最高に決まり、1周目でトップに浮上!

再び82人の頂点へ! うはははははは!

ってゆーかオレこんなに上手かったっけ(爆)?


降って沸いたチャンスを最初から自分のものだと思っていられるのがレーシングドライバー。行けるところまで行くのだ!


「トップを行くのはレーシングドライバーのクラゴン選手!」というアナウンスに興奮しながら(タミヤスタッフのみなさんありがとうございました)、トップのままレースの半分の10周が経過。2位に浮上した選手がラップ1秒も2秒も速いタイムで追いかけてきては、絡んだり転がったりして2位争いに戻るという、オレにとっては理想的な展開です。

「もしかしてこのまま最後まで逃げられるかも」と思ったところで、オレのマシンから操縦台でもわかるほどの大きさの回転系金属バリバリ音が!

ドラシャ? デフ? ハブ? ギア? 
メンテナンスフリー(ウソ)だから思いつくところが多すぎるぜ(爆)!

振動で操縦性が悪くなり、周回遅れとの接触で3位に転落。気分的にはもっと下まで転落した雰囲気でしたが(笑)。修理をしているヒマは当然ながらないので、そのままバリバリにぎやかに走るしかありません。心配してもしょうがないのでジャンプで思いっきり飛んでやったら、
着地の衝撃で直りました。

そしてラスト3周で熾烈な2位争いへ。

ストレートスピードが効くコース前半の高速セクションで向こうが速く、S字の攻めっぷりとジャンプの飛距離ではこっちが上。コーナーごとに順位を入れ替え、接触も一度や二度じゃなかったけど、コツコツ当たりながらもお互い止まることなく、けっこうギリギリの勝負でした。

最後は気合で競り勝ち2位でゴール!

優勝できなかったのは残念だけど、決勝でボロボロにやられてブランクの大きさを思い知った前回とは結果も内容も全く違うから、今回はこれでOK。レースを運営するタミヤ模型催事部のスタッフさんも、「前回のレース運びとまるで違う。この短期間でトップを走るところまで来るのは、普通の人じゃ無理だよね。さすが本職!」と関心することしきりでした。

ちなみにセッティングは予選〜決勝を通して一切変更なし。な〜んにもしてません。セッティングが決まってるときっていうのはこうなんだよねえ。今のラジコンは実車に近くて、実車のセッティングをそのまま活かせるから、セッティングの勉強にもいいかもしれません。いつもサーキットを走れればいいけどそういうわけにはいかないしね。

どこからどう見ても遊んでるようにしか見えなくても、全てはドライビングのためです。オレがそうだと言ったらそうなんです(笑)。そもそもオレが楽しい思いをしないと、弟子のみなさんに楽しいものを提供できるわけがありません。クラゴン部屋ラヂコン部でも作ろうかな。エントリーするレースを先に告知して、エントリーは各自でチーム名に「クラゴン部屋」を入れるだけでOKとか。

そうそう、今回のエントリーはバギーチャレンジが82人、ミニラリーが78人、タムテックギアが約40人でなんと200人! 前日のツーリングカーとかを考えたら、週末で500人くらいは軽く集まっている計算です。バカバヤシの報告ではレース中に「今トップ走ってる人レーサーなんだって」「さすがに上手いね」なんていう話をしていた人もいたそうなので、いい宣伝になってしまいました(笑)。

クラゴンがバギーチャレンジに出る理由のひとつが、このゆるい参加者のみなさん。お互いにライバルなんだけどギスギスした雰囲気はなく、電源を貸してもらったり、ピニオンギアを貸してもらったり(貸してもらってばっかりだな)、マシンを観察しあったり、知らない人同士が仲良く話をできるなんて、今の日本人に一番足りないコミュニケーションができます。

実はクラゴン走行中の写真も、同じく参加者だったtnomaさんに転載の許可をいただき、使わせていただいております。tnomaさんありがとうございました。

こんなに楽しめるレースを無料でやるんだからタミヤはエライ! 体力のある人が自腹を切るから底辺が広がるんだよねえ。自腹っていうのは資金だけじゃなくて知恵も含めての話だけど。人の腹や頭ばっかり当てにしないで、まず自分が動くことです。金はなくても頭は使えるんだから。


最後にサーキット内の建物に展示してあるなつかしマシンを。

はじめて作ったグラスホッパーU 初レースのスコーチャー。これで人生を誤りました(爆)。
バギーで一番燃えたアバンテ。今でもカッコイイぜ!
この矢印のカゴはなんでしょう? わかった人はQragonBOXへ。商品は出ません(笑)。